音の葉 備忘録

音楽への想いを徒然に

エレファントカシマシ【30th ANNIVERSARY TOUR 2017 "THE FIGHTING MAN"】本多の森ホール 2017-9-24

私が初めてエレカシのライブを見たのは、昨年の夏の夜、たまたま見ていたテレビで流れた録画の映像でした。

それまではエレカシの曲はサビこそ知っていたものの、フルでまともに聴いたことさえなく、メンバーもボーカルの宮本さんしか知りませんでした。

その宮本さんにしても、ビブラートのない地声で、身体全体でがなるような歌い方をする人というイメージしかありませんでした。

そんな私が何気なく見始めたテレビの中で、宮本さんは時に忙しなく、時にじっくりと1曲、1曲を全力で歌いあげていて、その姿に私は釘付けになり、気づけばそのライブ放送を最後まで見てしまっていました。

丁度その時、エレカシは30周年ツアーの真っ最中だったので、近場でチケットがとれるならライブに行ってみたいなという軽い気持ちで申し込んでみたら、ことごとく抽選に外れてしまい、なんとか確保できたのが遠方の石川県本多の森ホールでした。

席は後ろから数えた方が早い位の位置でしたが、本多の森ホールは1700人くらいのキャパなので、ステージは思ったより近くに感じました。

会場内は想像していたのと違って、女性の比率が多く、一人でじっくり聴きに来ている感じでした。

1曲目はベースから始まる「歴史」で、さほど激しい感じはありませんでしたが、徐々にアップテンポの曲が続き、宮本さんも細い身体でステージの端から端まで動き回り、全身全霊で歌い続けました。
照明もとっても眩しく、曲の激しさを効果的に引き立てていました。

そのライブで何より驚かされたのは、「戦う男」のイントロのドラムでした。

音が束になって迫ってきて、いきなり暴風にさらされたかのように身体がのけぞってしまう、そんな経験は初めてでした。

「凄い‼凄い‼」

陳腐ですが、もうその言葉しか出てきませんでした。

1部が終わる頃にはすっかりエレカシのバンドとしての「音」に引き込まれていました。

今までエレカシには「宮本さん」という稀代のボーカリストがいるバンドというイメージしかありませんでした。

でもライブを観て、その音の塊の凄さを肌で感じて、4人揃っての「エレファントカシマシ」というバンドサウンドに、すっかり魅了されてしまいました。

第2部はライブに行く前は、苦手に感じていた曲がほとんどでしたが、終わる頃には曲に合わせて、思い切り拳を振り上げていました。

「ファイティングマン」が多分第2部の最後の曲だったようで、メンバーは楽器を置こうとしていましたが、宮本さんが何やら指示を出して、急遽「花男」がはじまった時には、立ち見を含めた会場内全体が、小躍しているように感じられました。

ともかく楽しくて楽しくて3時間のライブもあっという間に感じられました。

「度肝を抜かれる」というのは、まさにエレカシのためにあるような言葉だと思いました。

この時すでに3月のツアーファイナルのチケットを確保していたので、エレカシに会えるのは半年後だと思っていた私に、思いがけずその前にエレカシにお目にかかるチャンスが訪れたのは、本当にラッキーでした。

それについてはまた後日書くことにします。<2017年9月24日(日) 石川 本多の森ホール>

[第一部]

01.歴史
02.今はここが真ん中さ!
03.新しい季節へ君と
04.ハロー人生!!
05.デーデ
06.悲しみの果て
07.今宵の月のように
08.戦う男
09.風に吹かれて
10.翳りゆく部屋
11.桜の花、舞い上がる道を
12.笑顔の未来へ
13.Destiny
14.3210
15.RAINBOW
16.ガストロンジャー
17.やさしさ
18.四月の風
19.俺たちの明日
20.風と共に

[第二部]

21.ズレてる方がいい
22.奴隷天国
23.コール アンド レスポンス
24.生命賛歌
25.TEKUMAKUMAYAKON
26.夢を追う旅人
27.ファイティングマン
28.花男

アンコール

29.ベイベー明日は俺の夢